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Sep 26 2013

Life Seed Labo 第1回

ガーデンとキッチンで新しい学びのイノベーションがはじまる

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 Life Seed Laboへようこそ!!

 

 

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2013年9月22日(日)、オークビレッジ柏の葉にてLife Seed Laboがオープンしました。

Life Seed Labo(以下、LSL)とは、農作業と料理を通して、豊かに生きていくための人生の知恵と技を学ぶラボです。

学びのフィールドはガーデンとキッチン。そこでiPadを使いながら、興味のあることを調べ、記録していきます。LSLではiPadをテキストやノートとして活用し、自分のペースでいつでもどこでも学べるようにサポートします。子どもたち一人一人が研究員になり、各テーマに沿いながら自分の興味を深めていくのがLSLの学び方です。

ガーデンの中で野菜を育て、キッチンでイキイキと料理を作る中で、いつの間にか理科や社会、国語などのあらゆる知識を教科の枠を超えて学んでいくことができます。人と付き合う時のルールや、自然と関わる上でのマナーを身につけることだってできます。そして、みんなでゴハンを食べたらそれだけでもう友達!そんな楽しいことがたくさん繰り広げられる場所がLife Seed Laboなのです。

では、まずは記念すべき第一回目の様子をぜひご覧下さい。

 

 

 

ラボに参加した子どもたちに研究ツールとなるiPadを手渡します。ラボ開催中の3ヶ月間、iPadを子どもたちに貸出し、家庭でも自由に学べるようにしています。この間に研究ツールとしてiPadを子どもたちがどのように活用していくのか楽しみです。

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初めてのラボで緊張しているみんながガーデンと慣れ親しめるように初めに用意したのは、「ガーデンクイズ」。これは、野菜が種から育ち、葉っぱが出て、花が咲き、実ができるという一連の自然循環にしたがって、タネ、葉っぱ、花、実のそれぞれの実物や写真から、一体何の野菜なのかを子どもたちが当てるゲームです。

 

用意されたのは、ギザギザのタネ、傘になりそうな大きな葉っぱ、うす紫の小さな花、ワインレッドのとんがりボウシの実。

さぁ、これらは一体何の野菜なのでしょう。

目の前に出された野菜の各パーツを見ながら首をかしげる子どもたち。そんな子どもたちに、「ガーデンの中から答えの野菜を探し出して、iPadのカメラで撮影し、その野菜の名前を当てる」という最初のミッションが与えられました。

 

ガーデンに答えの野菜を探しに行く前に、まずはiPadで写真を撮る方法を学びます。カメラの使い方を学ぶことは、ガーデンで出逢う興味の対象を記録に残していくスキルを身につけることにつながります。同じ対象をカメラにおさめても、どこに視点を定めるかで見え方は全く違ったものになります。テクニカルに撮影するということと、レンズ越しに広がる風景の中の見たいものにピントを合わせるということ、この両方ができることで初めて、写真が自分の視点で集めた対象物の標本として残っていくのだと思います。

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iPadの準備が整ったら、いざガーデンへ!

広いガーデンで、iPadを片手に目的の野菜を探していきます。それらしきものを発見したらパシャリ!と撮影。

野菜の写真は撮影できても、名前がわからない。そんなときには、「人に聞く」というクイズのルールが適用されます。iPadの検索機能を使って調べられることには限りがあり、逆に人と話をしながら明らかになる事実はインターネットでは出逢えない驚きと楽しさに満ちていることだってあります。テクノロジーの利用と人からの支援を、うまく組み合わせながら求めている答えにたどり着くことが、うまく問題解決していくための秘訣なのかもしれませんね。

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子どもたちがガーデンを探検していく中で、ワインレッドの「バーガンディ」という品種のオクラや、「ヒルカントリーレッド」というオクラにたどり着きました。食べごろを過ぎたオクラが乾燥し、ちょうどタネが取れる状態になっていました。オクラが育っている姿を見ること自体珍しい現代。枝に咲く黄色い花や、普段は実を食べているオクラから取れるタネの様子を初めて見た子どもも多かったのではないでしょうか。日頃、食卓で見るのとは違う角度から野菜を見つめ直すことができるというのは、野菜を育てることの醍醐味の一つなのでしょうね。

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さて、みんなが一生懸命解いた野菜クイズの答えは、タネがスイスチャード、葉っぱが里芋、花はバジル、実はオクラでした。

全員、ミッションをクリアしたところで、自分たちのガーデンを一緒に作っていこうという想いを込めて「Life Seed Labo」の看板を立てることに。

ところが、、、

あまりにも想い入れが強すぎたのか、肝心の「Life Seed Labo」の名札の部分が勢い余って外れてしまいました。でも大丈夫!!今回のラボを全面にサポートしてくださるシニアのみなさんの優しさで、まるで看板が外れていないかのような即興の演出もあり、子どもたちも無事看板を立てることができました。今回のラボでは、様々な世代が交流し、共に思いやり、助け合い、力を合わせて一つの場所を作り上げていくことで、世代を越えた素敵なコミュニティーも育てていきたいと思っています。最終回を迎える頃には、きっといいチームができていることでしょう。

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次は自分が撮影した野菜の写真が正しいかどうかを確認するため、写真の添付メールを先生に送ってチェックしてもらいます。ここでは、人に思いや情報を伝えるときに、手紙という方法以外にメールがあるということを学びます。メールならすぐに届けることができるし、写真のデータを送りたい相手にそのまま送ることだってできます。

写真でもメールでも「誰が何の目的で、どのようなことを伝えたい」のかを相手にうまく届けることが大事であることには変わりありません。人にどのような方法と内容で伝えれば効果的なのかを考え、手紙やメールを使い分けることができるようになれば、想いを伝えるプロになることだって夢ではないかもしれません。

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さて、いよいよ後半からはガーデンでの学びがはじまります。初回のテーマは「土の性格を知ろう」

野菜を美味しく育てるにはまず土を知ること。人とのコミュニケーションも同じです。相手がどんな性格で、どんな状況で喜んだり機嫌を損ねたりするかを知っておけば、上手に付き合うことができます。それは、土と野菜との関係も同じなのです。

土がどのような性格なのかを知れば、必要なものを土に与え、土が元気になっていくとともに野菜も美味しくなっていきます。

というわけで、子どもたちには二つ目のミッションとして「色んな土をさがして、それぞれの性格を知る」ことが与えられました。

さぁ、再びガーデンへ繰り出します。

 

ガーデンを歩き回り、面白そうな性格の土がないかくまなく探します。

探してみると色んな土があるものです。何かを燃やした後の灰と混ざった土、芝生の下の土、野菜の根元の土など。

今回、子どもたちには土の性格がよく分かるように名前を付けてもらいました。付いた名前はこんな具合です。

「花壇の土」「みんなの畑の前の土」「塀の植え込みのそばの土」「黒土」「砂の下の方の土」「ブルーシートの上の土」「はげた芝生の土」「落花生の横の土」「きゅうりの根元の土」「ネンド土」「赤土」

これだけ、並べても色んな表情をした土の様子が目に浮かんできます。

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次は、採取した土の性格をさらに詳しく、科学的に分析するためのレッスンです。

土の性格をよく知るために、いくつかの基準が設定されたシートが手渡されます。

 

 

ガーデンシート「土の性格を知ろう」

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そこには、土を見るときのポイントとなる色、におい、生物の多様性、水分量、そしてphという聞きなれないワードまで記されています。

シートに書いてある項目を順に、土の特性を確認していきます。手で土を触ったり、鼻でクンクン匂ってみたり、五感を通して目の前にある土に迫っていきます。一番最後の項目は「ph:ペーハー」。phとは水溶液の性質をあらわす一つの単位です。長さを図るのが「m:メートル」であるように、水溶液にはこのphが用いられ、酸性、中性、アルカリ性という単位ではかられます。

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子どもたちも、土の性格を水に溶かし出した水溶液を作り、phを見ていく理科の実験がはじまります。

おいしい野菜を作るために土の性格を知る。そしてその方法の一つはphを測定し、どのような性質の土なのかをチェックすることです。

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今回、子どもたちが採取した土から作った水溶液はすべて弱アルカリ性の土でした。多くの野菜を育てるのに適しているとされる土は6.0~7.0程度の弱酸性です。今の土の状態で果たして野菜がどのように育つのか。そしてこの特性を持つ土とどう付き合っていけば、野菜にとって快適な居場所を作ることができるのか。そんなことに考えを巡らせながら、始まったばかりのラボで実験を重ねて行きたいと思います。ある基準を知らなければ手立てを講じることができませんが、一つの基準をそのまま当てはめることができないのが農業の難しさでもあります。自然の中に身を置き、五感を研ぎ澄ませて土や野菜と向き合いながら、iPadを片手に様々な知識と技で美味しい野菜を育てていく壮大な実験がはじまります。

皆さんも一緒に参加しているかのような感覚で、失敗を恐れずに学んでいくこのラボでの活動をあたたかく見守っていただければと思います。

 

次回のガーデンは「困ったときのタネだんご」、初めてのキッチンは「カラフルスムージー」を予定しています。

どうぞお楽しみに!!