Daily Archive: 2014年1月31日

Jan 31 2014

Life Seed labo 最終回

年の瀬も迫る12月29日。Life Seed Laboのガーデンでは、いつも以上に高鳴る子どもたちの興奮した熱気がたちのぼっていました。この日、9月から続いてきたLife Seed Laboは今年度最終回を迎えるという記念すべき日。 ほったらかし農法と銘打って、種から育ててきた多種類の大根、カブ、葉物野菜も収穫される時を待っているかのような佇まいです。前回かけたまほうのスプレーが功を奏したのか、 ガーデンの野菜の葉っぱは、葉先までエネルギーが満ちたようにピンと張っていました。   最終回のテーマは、みんなでパーティー!! ガーデンで育てた野菜を収穫して料理し、招待した大切なゲストと一緒に美味しい時間をともに楽しみます。そんな最終回のミッションは、「大切なゲストを笑顔にさせるホストになろう」。ガーデンとキッチンでの学びの集大成として、子どもたちと一緒に最高のおもてなしを目指すチャレンジが始まります。   ガーデンでは、大切なゲストの顔を思い浮かべながら、出来るだけ美味しそうな野菜をどんどん収穫していく子どもたち。Life Seed laboが始まった頃にはどの野菜を収穫したらいいか分からず人に判断を委ねていた子どもたちも、毎回繰り返してきた間引き作業を通して、人に尋ねなくても収穫期の野菜を見分ける野菜の目利きができるようになっていました。虫に注目したり、土に注目したり、落ち葉や枯れ木に注目したり、注目する視点を様々に変えながら、実は野菜をくまなく観察するという行為を重ねていたのですね。その体験の積み重ねの中で、野菜の変化に気づく目がいつしか子どもたちの中に養われていたのだと感じます。 カブ6種類、大根5種類、その他葉物野菜を8種類という具合に、少量多品種のガーデンを目指して作付けしたため、収穫期には様々な野菜が少しずつ楽しめます。それぞれは少しずつではありますが、総量にするとパーティーには十分な量が収穫できました。 大収穫の記念に、ガーデンで子ども研究員集合の一枚!最初で最後の全員集合の貴重な一枚です。 ガーデンではすぐに友達になり、キッチンでは腹を割って話せる仲になると聞いたことがありましたが、コミュニケーションが苦手な子どもたちも、最後は一致団結!それぞれの特性を生かして互いを認めあえるいいチームになりました。   収穫した野菜は、丁寧に水洗いして土を落としていきます。優しい陽射しが水面を反射して、水で洗う子どもたちの笑顔をより一層キラキラと輝かせていました。収穫する作業も、洗う作業も、同じことをしながら時間を共有する中で、自然と会話が生まれコミュニケーションがとりやすくなります。活動から学ぶ楽しみの一つには、こうしたことも挙げられますね。   収穫した野菜をキッチンへ運び、いよいよ心を込めたおもてなし料理の仕込み、スタートです。 パーティーのメニューは、スパイシーカレー、グリルチキン、まびきなサラダ、豆乳ブラマンジェ、レモネード、チャイ。それぞれの担当に分かれて料理を仕上げていきます。 まびきなサラダチームは、3回目のラボで作ったドレッシング作りを思い出しながら、スパイスを組み合わせてオリジナルドレッシングを作ります。子どもたちは、味見と調整、その繰り返しと感覚を頼りに、イメージの味を探す作業に集中していました。 豆乳ブラマンジェのチームは、豆乳を作った時のことを思い出しながら、ソースやナッツなど装飾で美しいスイーツに仕上げていきます。   まびきなサラダのチームは、採れたての新鮮なまびきな野菜を適度な大きさにカットして、美しいサラダへと変身させる準備をテキパキ進めます。     それぞれのチームの仕込みが終わり、いよいよ全員でパーティーテーブルの盛り付けに取りかかります。大切なゲストが思わず歓喜の声をあげてしまうような、そんな驚きと感動に満ちたテーブルになるように、子どもたちには美しくて創造的な大きなお皿を作っていくようなイメージを連想してもらいました。自分たちのガーデンに緑いっぱいの野菜が実り、花が咲き乱れているようなイメージです。 真っ白だったテーブルに少しずつ料理が並び、色々な色彩がたされていく度に息吹を吹き込まれるようなテーブルへとみるみるうちに変化していきます。 カレーの付け合せのピクルスはカブの美しいピンクが映えます。盛り付けられたピクルスの模様には、独創的な子どもたちのアイデアがふんだんに盛り込まれています。 まびきなサラダは、なんといっても自分たちで育てた野菜のみの何とも贅沢なエリアです。ガーデンを違う形で再現していく作業に、子どもたちはのめり込み、あっという間に生き生きとしたサラダが完成しました。 デザートのフルーツを盛り付けていく中にも、子どもたちの自由な発想が発揮されていきます。食のアートです。   盛りつけが終わり、テーブルが華やかになったあとは、一番重要な儀式があります。 今回のミッションである「大切なゲストを笑顔にさせるホストになろう」を遂行するための大切な儀式。これを完遂してもらうため、子どもたちの心にホストの精神の種を蒔くという儀式です。 子どもたちにホストの象徴となる真っ赤な蝶ネクタイを授け、ホストとしての自覚を持ってもらいます。そして、ゲストをおもてなす心とともに、クローク、受付、ウエイター、それぞれの役割とおもてなし方法を学んでいきます。実際にホストという役割を与えられてそれになりきることで、人の気持ちに立って行動するという一つの経験が残っていくように思います。 ゲストをお出迎えして、大切な上着と荷物をお預かりするという練習をしたり、受付での受け答えも練習して、心の準備をしていきます。 お料理とおもてなしの心の準備が出来たろことで、、、いよいよ会場!! 先ほどの練習どおり、「ようこそ、いらっしゃいませ!」という子どもたちの元気な声が大きく響きます。   ゲストを迎え入れ、会場の準備が進むのと同時に、舞台裏では子どもたちとの最後の作戦会議が繰り広げられていました。メニューの説明の確認、おもてなしの仕方などなど。人前で話すのが苦手な子も、自分がやってきたことの成果発表だからと、意を決してゲストにメニューを発表することを買って出てくれるという頼もしい姿を見せてくれました。扉の向こうに大切なゲストが控えています。そんな場面を想像すると期待と不安で高鳴ってくる子どもたちの鼓動が場に緊張感を与えます。 心地よい緊張感を携えて、いざ出陣!順番にメニューの説明をし、みんなでカンパーイ!!! Life Seed Laboでの豊かな時間を表すかのような色鮮やかなテーブルを前に、大切なゲストの皆さんも記憶に留めようとする姿がみられました。子どもたちは、自信に満ちた表情で、自分たちが招いた大切なゲストにお料理の説明をしたり、実り豊かな食をともに囲むという素晴らしい時間を過ごすことができました。自分たちが体験し、学んできたことを、大切な人たちに伝えたいという想いと行動が、彼らの中に本物の学びをもたらしてくれることと思います。 パーティーのラストには、3ヶ月におよぶLife Seed Laboでの時間で様々なミッションをクリアしてきた子どもたちに対して、「子ども研究員」として旅立つ儀式として修了式が執り行われました。、   手渡された証書には、このように書かかれていました。 「学びの種が大きな実になりました。この実は、Life Seed Labo研究員の証です。」 ガーデンとキッチンを学び場として、iPadを教科書と辞書がわりに学んできたLife Seed …

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